飯豊族
この年になると、夢と現実の区別はハッキリしている。けれど、2009年は夢と現実が重なることが多かった。それは個々の山行の成否という意味ではなく、うまくいった山行とその裏にある目立たない失敗や撤退が、浮かんでは消える夢の様に繋がったものだ。
例えば6月13日の桧山沢への散歩はダイグラ~石転びを引き返したものだし、5月2~4日の犬ヶ岳と白馬は、親不知~扇沢が失敗したものだ。そして何故か、うまく行った山行より、そういう目立たない失敗の方を良く憶えている。
それは、調子のいいときに強い山行を完結させるより、悪いときに小さな失敗で納める方が、難しいからだと思う。詰まる所、山行とは遁法と心掛け、個々の山行をしたり、しなかった。それは扇沢~親不知への連続した手続きで、夢で描いた関数だった。
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