« 2005年05月21日~22日 大日杉~飯豊本山 | トップページ | 2005年06月04~05日 化穴山(ばけあなやま) »

2005年5月31日 (火)

2005年05月28日~29日石転び沢(春山合同訓練外伝)

5月28日
 「飯豊朝日連峰の登山者情報」で春山合同訓練が告示されていた。去年ダイグラで雪に嵌ってから、技術不足に危機感を覚えていたので、申し込んだところ、参加を許された。

05:30起床、06:00過ぎ新潟発、ゆっくり運転し、08:10頃梅花皮荘分岐の大淵橋袂着。菅野さんのチェックを受け、駐車場に進む。全部で35 人。どんな人が集まっているのかどきどきする。齋藤弥輔さんから共同装備の分配。井上さんの、最後まで全員無事進もう、という挨拶の後、小国山岳会さんの 車に分乗し、特別許可でゲートを開けて温身平まで車で進む。もうこんな機会はないだろうと車窓からのブナの眺めを目に焼き付ける。
 点呼を取り温身平を出たのは09:00過ぎだったと思う(450)。09:20砂防ダム(500)、歩くうちに人数がばらけてくる。09:53うまい水 (600)で人数を揃え、皆で休憩しながらトリカブトとニリンソウの見分け方を教わる。楽しい解説に緊張がほぐれる。出るとき、この先しばらく道が悪いので注意と、声がかかる。
 彦右衛門の平を過ぎて、本流が南西に曲がると、滝沢の出合方面の景観が開け、ババマクレのへつり道になる。慎重に通過し、10:36頃、地竹原から雪に 乗る(640)。10:47梶川の出合(690)、引き寄せられるような青空が広がり、にこにこしながら雪面を進む。大鍋を背負ったLFDさんが近づいて きて「山田さんとはどこで会ったんだっけ?」と話しかけられる。優しく聞いてくれるのだが、すごい人と思うので緊張して答える。
 11:13~11:54石転びの出合(870)。門内沢との間の尾根末端で、水を採り、人数が揃うのを待つ。青空に続く白い登路を見ているうちやる気に なる。早く出たいが、この上は身を隠すものがないため、トイレに行く人が多く、出れない。順次出発と言うことになり、井上さんの後に出た。 ゆっくり歩き ながら井上さんはいう。「足をトンと置いたらそのままあげるようにしろ。ステップを崩さないように。崩すと疲れる。雪面には段差があるから、それを使えば キックステップしなくとも登れる」。いわゆる荷重移動と自然の段差の話なのだが、生で聞けるのだから御利益がある。それにしても、目の前を歩いているのが 生身の人という感じがしない。胸ポケットに入っているエアリアそのものが話してるようで、恐縮して「ハッ」とか「ハイッ」と答えた。日本にいい山は多い が、その地図を書いている人でこれほど実踏している人がいるだろうか?仮にいたとして一般の登山者にここまで親身に接してくれるだろうか?そういう意味 で、飯豊はとても温かみのある山域だと思う。
 12:47~13:11本石転びの出合で人数が揃うのを待ち、アイゼンをつける(1250)。吉田岳さんが上がってきたのを見て、井上さんは、吉田さん に先行して小屋の準備をするよう指示し、自らはパーティの写真を撮るため、右岸に回った。自分は以後、吉田さんのトレースを歩いた。北股の出合を過ぎ 13:48笹尾根(1540)の下まで来ると、井上さんから「山田君、そのまま吉田君の跡をたどっていいよ。落ちたら下手なことはせず、スピッツェを雪面 に刺せ」と声がかかった。一度は休んだが、今日の青空は吸い込まれそうに気持ちいい。歩きたくなり2~3人来た所で、「いつもこの先でバテるので先に出ま す」と歩き出した。斜度は少しずつ増していくが、井上さんの言うとおりに歩くと、確かに疲れ方が少ない。1730m位から右岸の尾根にトラバースしてい き、上を向くと雪の上に小屋が見え14:46梅花皮小屋(1850)。いつもより楽だと思っていたが、時間も短めで、荷重移動の効果に驚いた。吉田さんは 管理棟を開け、細々働いて皆を迎え入れる準備をしていた。何かすることはないか聞くと、「まず休んで下さい」と言われ、有り難く腰を下ろした。そのうち手 持ちぶさたになり、吉田さんからのビールの差し入れを飲みながら、水を汲んだり本棟の2階を掃いたりした。宴会場にシートを敷いた頃、皆さんが上がってき た。LFDさんと、小国山岳会の若手の方がおいしい豚汁を作る間、高貝さんから講義があった。構成は、「本ではこう書いてあるけど実際はこうです」という もので、面白かった。その後、井上さんが山に関する質問を受け付けた。自分は「ダイグラの宝珠山の岩稜を越えてからの下りを早くするには」と聞いたら 「走って降りればいい」と言われた。その後、齋藤弥輔さんから各自自己紹介しようという提案があった。皆さんのを聞きながら、皆、技量や所属の差はあれ山 が好きなんだなと思った。ちなみに自分は、「去年ダイグラで雪に嵌ったとき技術不足を痛感して今回申し込みました。飯豊が好きになったのは2001年の7 月14日に皆さんに親切にしていただいたからです。」というようなことを言った。齋藤さんもコンピュータを抱えてパンばかり食べていた、自分を覚えていた ようだった。酒を飲みながら、明日の訓練に使うエイトノットとクローブヒッチを練習した。クローブヒッチはなかなか出来なかったが齋藤金也さんに教えても らいできるようになった。井上さんは我々のような未組織者を中心に回り、細やかな気遣いをされていた。周りの人と話すと、自分のホームページも結構見られ ているようで驚いた。励みになり、いい加減なことは書けないと思った。どういう話のつながりかわからないが、LFDさんがお酒でいい気分になったみたいで 「小国山岳会に入りたい人~♪」と言った。何人かの人が手を挙げた。自分も挙げかけたが、新潟だと距離的にムリだし、人を担ぐ鉄火場は自分には勤まらない だろうと手を挙げなかった。井上さんは冷静で、身近な山岳会に入って仲良くしようということを言って、納めた。それから自分は横山さんに、地蔵から降りて 一王子に突き上げる尾根のことを聞いた。自分はいつも単独行なので、この夜のことは何もかも新鮮でとても楽しかった。とりわけ、井上さんが今回の合同訓練 の趣旨を話されたときは感動した。そのうち管理人でもある吉田さんから20:00でお開きという声がかかり、毛布を敷いて寝た。その晩はとても気持ちよく 寝た。自分の家で寝ているつもりで、夜中に隣の人の腕を子供の腕と間違え、さすった位、よく寝た。
5月29日
04:00起床、少しならいいだろうとピッケルとアイゼンを持ち北股岳に向かう。04:45~04:56頃北股岳(2024.9)で、ぼんやりしていると 笹川さんが上がってきた。下に降りるとごはんの支度が始まった所だった。支度して外に出ると井上さんが朝寝していた。07:00過ぎに高貝さんと海老さん のコンティニュアスから訓練が始まった。良く理解できなかったが先鋭的なデモのようだった。その後雪面の歩き方で上級班と初級班に分かれた。私はもちろん 初級班で、まず滑落停止をやった。左利きのつもりで左に転がったら、井上さんに「山田さん、ぜんっぜん違う!」と言われ津田さんに渡された。それでも直ら ず小原さんに優しく教えて貰った。そしたら、まだ遅いが大分良くなったようだった。その間、上級班の方を見るゆとりはなかったが、高貝さんが「ドーンと落 ちてみろ!ドーンと!」と言っているのが聞こえた。それからアイゼンなしの雪面登降をやって、アイゼンをつけて亀裂を越える訓練をしていると、Tさんが滑 落してシュルンドに入ってしまった。一同青くなったが、井上さんと出てきてほっとした。さらにTさんは再挑戦して、今度は無事に亀裂を飛び越えた。すごい 根性だ。訓練は「今」の「実戦で使う」ものをやるという感じで、わかりやすかった。自分も良くなったと言われた。10:00過ぎに訓練を終え、荷物をまと め10:44~11:25梅花皮小屋前で菅野さんから合羽搬送のセットを教わった(1850)。それで皆で搬送訓練を始めた。正直にいうが、ここで自分は 怖くなり一度も担がず11:57笹尾根に降りてしまった。日和見で北股沢の出合からなら自分でもできるだろうと思った。これは大失敗で、それではもう練習 なのだ。石転びの一番上でやらないと実戦にならないのだ。そのうち自分のような人が笹尾根に集まってきた。遠目にも搬送周りがどんどん薄くなって行くのが わかった。何も言わなかったが笹尾根に降りてきたとき井上さんの目が怒っていた(1540)。休憩後12:40頃、多くの人が、アイゼンを外し思い思いに 下り始めた。自分も時折靴を滑らせながら下った。下の方で吉田さんを見ると、テレマークポジションのように片方の足を前に出し、一本のラインで滑ってい た。いいなぁと思い、13:05~13:51石転びの出合で食事休憩(870)しているとき吉田さんにリンクをお願いした。14:11地竹原で夏道に戻り (640)、14:33~14:50うまい水(600)の前後から皆さん山菜モードになった。15:32温身平(450)で、井上さんから無事で良かった という話、LFDさんからはもう少し「はっきりした」感想があり、車に乗り込み大淵の駐車場で解散となった。今回の訓練は自分にとって天から垂らされた蜘蛛の糸のようなもので、参加を許してくれた小国山岳会さんに感謝しています。勉強になったが、何より楽しくて、この二日間仕事をしていても思い出しては、 一人でにやにやしていました。 2005年5月31日桃パパ 
1pict7602_1 1pict7607 1pict7608_1 1pict7613_1 1pict7618_1 1pict7621_1 1pict7627_11pict76851pict77101pict7696 1pict7711 1pict7712 Kitamata 1pict7601_1 1pict7620_1 1pict7624_1 1pict7635_1 1pict7643_1 1pict7702 ①雪渓下部
②アイゼン装着
③HZUさん
④雪渓上部
⑤雪渓上部
⑥雪渓上部
⑦梅花皮小屋
⑧十文字鞍部
⑨雪上搬送
⑩コンティニュアスデモ
⑪搬送訓練
⑫搬送訓練
⑬北俣岳から
⑭雪渓
⑮雪渓上部
⑯雪渓上部
⑭梅花皮小屋
⑮梅花皮小屋
⑯コンティニュアスデモ

« 2005年05月21日~22日 大日杉~飯豊本山 | トップページ | 2005年06月04~05日 化穴山(ばけあなやま) »

」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。