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2004年7月 8日 (木)

2004年7月3~4日 ダイグラ尾根~梶川尾根

 ダイグラ尾根は、桧山沢と大又沢の間から立ち上がり飯豊山山頂へと突き上げる。今回は梶川尾根の下りと組合わせた。

7月3日
 05:57天狗平(420)、まだ眠くブナ林に目もくれず林道を歩く。06:15温身平(450)でダイグラ尾根の下部が見える。砂防ダムで広い道は終 わり、玉川沿いの細い道となる。進む内、ダイグラ尾根下部の右上に宝珠山が覗き、主稜も少し姿を見せる。06:40桧山沢吊橋(480)を渡る。ギンリョ ウソウを見ながら東に回り込み、尾根に合わさると姫小松の急登が始まった。標高590mで登路に岩が露出しており斜度が緩む。また急登となり右手にクサイ グラ尾根が見え始める。標高610mで登路に岩が露出しており再び斜度が緩む。また急登となりシャクナゲに覆われた岩を過ぎると程なく 07:19~07:27平坦部(666)。クサイグラ尾根がよく見え、大又沢側から日が射していた。
 尾根通しに登り、07:57畳のような石から尾根を桧山沢側に外れる(840)。灌木の中を歩き08:13~08:26尾根に戻り休む(910)。行く 手に休場の峰上部が見える。少し進むと立ち枯れた木があり、08:29 926m平坦部付近(920)。西に主稜が見えるが、越後側から雲が近づく。程な く種蒔の池。アキアカネが飛んでいる。緩やかなアップダウンを繰り返し休場の峰に近づく。右手姫小松の樹間からクサイグラ尾根がよく見える。 08:48~08:55左手に大きな楢の木があり、長坂清水の標識(960)。この少し上で登路が崩れている。右手の倒木を越えると道がある。水場を過ぎ ると急登となる。09:11梶川尾根がよく見える。先程の雲は梶川尾根の上まで来た。以後主稜が次第に見えてくる。斜度緩み09:37米栂の平付近 (1170)。昨年より下生えが茂っており、米栂が目立たない。振り返ると光兎山があり、大丸森尾根の向こうに朝日連峰が続いていた。この先、休場の峰ま で急登が続く。急登を表現する言葉で「木の根、岩角に縋る登り」というのがあるが、あまり縋れるところのない、見通しのよい登りが続く。10:07休場の 峰(1320.7)。青空に千本峰から宝珠山への稜線がつながり、左奥に本山が覗く。まだ遠いが落胆しない。富士を歩いてから距離感が大きくなった気がす る。西の主稜に雲が迫る。いつの間にか、あの雲とは別の不気味な雲が下から来ている。
 10:11~10:20休み場の峰先の日陰で休む(1320)。樹間から西の稜線が見え、針葉樹と岩と苔の組合せが日本庭園のようで美しい。ここから 1499m峰南側までアップダウンが続く。モミジカラマツ、ミヤマコウゾリナなどを見ながら無心に歩く。11:20千本峰の標柱(1440)。千本峰は、 南北に長い。11:28千本峰付近(1450)でアキアカネの飛ぶ中、宝珠山を見る。11:34千本峰の岩場(1430)から西の主稜を見ると大分雲が多 くなっていた。次のピークは大又沢側を巻くが、その途中11:53融雪水を採り、12:00に1400m鞍部で尾根に戻った。桧山沢側を巻いて 12:18~12:26 1499mピーク南側鞍部で休み(1450)、歩き出すとダケカンバが登路に被さるように生えている。宝珠山への門のような気が して好きなところだ。この先、地形図では緩い登りが尾根通しに続いているように見える.実際はやや大又沢側に道がつけられており、足場は良くない。花は多 く、ツマトリソウ、イワカガミ、盛りのヒメサユリなどを見ながら歩く。西の主稜の雲が、こちらに近づいてくる。ゴゼンタチバナ,アカモノ,ハクサンチド リ,ノウゴウイチゴ?を見ながら歩く。13:17登路に雪がある。ハクサンコザクラを見ながら歩き13:22 1677m峰直下大又沢側雪渓の前に出 た。本来の登路は稜頂に向かってついている。自分はそれを読み取れず、雪の上のトレースと下方の踏み跡を見て、中ほどを進んだ。夏道に下りる前の傾斜がや や急だったので、濡れた草付きに移った所で滑った。全くノーマークだったが、雪渓と草付との間に体がすっぽり入る位の隙間が開いており、そこに吸い込まれ た。幸い融雪が進んでおらず、両肘を突っ張ったら、手に持ったピッケルが刺さって止まった。肘を突っ張ったまま体を回転させ、じわじわと這い上がり、 13:36草付から下の踏み跡へ下りた(1650)。気づくと体中泥だらけになっていた。踏み跡は途中で切れており、稜頂に道形が見えたのでヤブ漕ぎで 10mほど上がると斜度が緩み13:46 1677m峰付近へポンと出た(1660)。興奮が解け、少し歩き、14:10融雪水で肘の傷口を洗った (1710)。そして14:14宝珠山の雪渓の前に来た(1730)。さっきのことで自信をなくし弱気になっていると、前方から見覚えのある顔が来た。M さんだ。軽快に降りてきて、雪渓通過のアドバイスをくれた。この雪渓は2段に分かれていた。下から見てくれていたMさんに挨拶し、先に進んだ。長いダイグ ラの登路の中であそこでスライドするとは絶妙だった。
 程なく小雨が降ってきた。いつの間にかガスに入っていた。14:49~15:03宝珠山の岩稜(1820)。本来は主稜から見下ろされるような素晴らし い所だが今日はガスの中だ。岩稜直下に小さなスペースがあった。自分はここから1780m鞍部までの下りが苦手だ。高度計が三度も1800mを割り込む。 地形図の等高線の間隔は10mだが、それにあらわれない1~9mのアップダウンが多いと思う。また地形図からは読み取れない足場の悪さもある。花はよくヒ メサユリが盛りで、ニッコウキスゲも咲き始めていた。
 最低鞍部を過ぎ登路が崩壊したようなところを過ぎると、雨が強くなりはじめた。風の中、御前坂を登る。水平距離は長いが疲れていても確実に歩けるところ だ。1966m峰の右手を過ぎしばらく歩くと、ガスの中山頂が小高い丘のように見えた。さらに進むと17:14ガスの中、上方にダイグラ分岐の標柱が見え た。17:20~17:23三角点(2105.1)、今日は御西に泊まるのを楽しみにしていたが、この風では本山に行くのが自然と思い、写真を一枚撮り本 山に向かった。17:47本山小屋(2102)。30人は居そうだ。もう遅い時間なので皆くつろいでいる。2階に上がると北側の人が場所を作ってくれた。 奥から三番目だ。ハンバーグとペンネをつまみに角のポケット瓶を飲んだ。ほろ酔い気分で周りの人と話した。今考えるとリピ-タ-が多い中「ダイグラはダイ グラは」と話していた自分が恥ずかしい。酔い覚ましに水代わりのリンゴをかじった。夜半風が吹き、ガスよ飛べと思いながら寝た。22時頃トイレに起きると 曇り空の中、星が一つあった。
7月4日
 04:00頃起床、水場はまだ雪の下だ。04:14一王子から蔵王方面の朝焼けを見る。駒形山以西はガスに覆われていた。04:21ご来光、04:24 一王子の石組みの上に残月がある。04:55本山小屋(2102)、ここからGPSログが断続するようになった。バッテリー切れではない。ログの取得を 37秒毎から60秒毎に変えてからおかしくなった。37秒毎に戻したら採れるようになったがやはり断続した。アンテナの断線か話しに聞く乾電池の瞬断かも しれない。三角点ピーク南面に雪が少し残っており、水が採れそうだった。
 05:12~05:21三角点(2105)。駒形山以西はガスっており、ダイグラは晴れている。予定通り、梶川尾根に行くか、ダイグラに戻るか思案す る。ガスの中に入るのは気が進まないが、遅くとも確実な道ということで御西へ進み出す。しかし少し降りたところで早く家族に会うため、ダイグラに戻ろうか と思う。結局05:24本山のブロッケンが天啓のような気がして御西に進んだ。05:40駒形山(2038)、水を探しながら歩く。ガスの中左手に雪が見 え06:20~06:30御西岳標柱付近で水を採る(2000)。戻ろうとすると雪の上に泥だらけの缶ビールが落ちていた。明らかに日数の経っているもの で、ありがたく頂いた。鞍部に緩やかに降りていくと、ガスの中小屋が浮かび上がり06:40~07:15御西小屋(1980)。ビールを開けハムとカルボ ナーラを食べると元気が出た。、外に出るとガスが晴れ大日が見えた。トイレの脇にミヤマキンバイのお花畑が広がっていた。少し進むとダイグラから本山への 稜線が朝日を受けて黒々としていた。更に進み振り返ると青空の中御西小屋がのどかに見えた。天狗岳を越え緩く降りていき07:58天狗の庭(1830)。 右手に朝日連峰、月山と雲に見え隠れする鳥海山が見える。08:09雪堤を歩く。この先烏帽子岳まで雪の上を歩くことが多くなった。08:45御手洗の池 付近(1840)手前で融雪水が採れた。池の雪は殆ど溶けシラネアオイが咲いていた。烏帽子岳の登りは長かった。09:56 2番目のピークの東を巻き 10:08烏帽子岳(2017.8)。南にはダイグラから大日岳の方の烏帽子岳までの展望、行く手には二王子と北股岳の展望が広がっていた。緩いアップダ ウンで10:34梅花皮岳(2000)から梶川尾根が美しい。夏道を降りていき10:55~11:25梅花皮小屋(1850)で水を採りパスタを食べた。 この頃から時間を計算しながら登り、11:56~11:59北股岳(2024.9)で家に遅くなると電話した。ここからは緩いが長い道だ。撮りたい写真を 我慢して12:57門内小屋(1870)。1枚だけ正面から二の峰を撮った。緩いアップダウンで13:25扇の地紙(1889)。やっと梶川尾根に入れ る。所々ヒメサユリを見ながら歩くうち、前方のガスの際にダケカンバが見え14:00梶川峰の標柱(1700)。いよいよここから強烈な下りだ。梶川尾根 の下りは結婚詐欺師のようで、最初緩くて、後は容赦ない。行く手にダケカンバが見え14:20三本カンバ(1540)、また段差のある強烈な下りになり 14:42五郎清水分岐(1370)で6人ほどのパーテイが休んでいる。自分は足が終わりかけており、歩く姿を見られたくないので出るのを待った。少し緩 く歩くと、再び段差のある下りが始まった。高度計が1200mを割り込むと斜度が緩んだ。程なく15:18滝見場(1145)で右手に滝を見る。この先は 地形図を頭に思い描きながら緩い道を辿る。ずっと下る一方だったので、1021mピークの登り返しは最初楽に感じた。きつくなった頃、斜度が緩み 16:08 1021mピーク(1021)。また先程のパーティが居た。ここで止まると足が震えた。歩き出し900mまで急降下。その先800m位までは やや斜度が緩みブナの中を歩いた。また急になり16:57楢の木曲(690)で飯豊山荘の屋根を見る。もう足は終わっている。姫小松の急登をピッケルを杖 にして下る。一枚岩の鎖を過ぎて脂汗を流しながら降りていくと、車道が見えた。ここで身なりを整え17:41天狗平(420)。飯豊山荘で風呂に入り新潟 に戻った。2003年7月5日6日の山行では下山後、両脚の他に両肩と股の付け根と腰が痛くなった。腰の痛みは翌週夏油温泉に入るまでとれなかった。今回 痛くなったのは足の裏で、下山後、飯豊温泉の風呂場の床を歩くのが難しい程だったが、翌日はなくなった。腰の痛みと股の付け根の痛みは出なかった。両脚と 両肩の痛みは月曜日に出たがその日の内に取れた。その後右膝内側にグリグリという軽い違和感が残った。心配したが木曜日に消えた。GPSログの表示にはダ ン杉本氏のカシミール3Dを使用している。ダイグラ尾根の立体図は、926mの落雷に打たれたような木の上800mから、南の眺めである。 ダイグラを初めて登ったとき自分の山行観は変わった。だからダイグラを普通に歩けるようにしたい。 20040708桃パパ
1pict42301 1pict4260 1pict4264 1pict4267 1pict4268 1pict4271 1pict4277_1 1pict4281_1 1pict4282_1 1pict4333 1pict4341 1pict4373 1pict4244 1pict4249 1pict4263 1pict4279_1 1pict4283_1 1pict4285_1 1pict4286_1 1pict4292_1 1pict4302_1 1pict4305_1 1pict4320_1 1pict4322 1pict4326 1pict4336 1pict4346 1pict4365 1pict4367 ①長坂清水
②キバナニガナ
③クサイグラ
④ツマトリソウ
⑤イワカガミ
⑥ヒメサユリ
⑦ノウゴウイチゴ
⑧ハクサンコザクラ
⑨雪
⑩シラネアオイ
⑪宝珠山
⑫五郎清水
⑬宝珠山
⑭稜線
⑮宝珠山
⑯登路
⑰雪庇
⑱宝珠山
⑲登路
⑳ヒメサユリ
①御来迎
②一王子
③ダイグラ尾根
④稜線
⑤本山
⑥烏帽子岳
⑦登路
⑧石転び
⑨北股山頂
⑩登路

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